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LCDモジュールについて考えた (3) [電子工作]このエントリーを含むはてなブックマーク#

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なんと、前回の記事から二ヶ月以上経過しちゃいました。 コメントに「マイコン側が常にプッシュプル出力をしていれば良いのではないか」との意見をいただきました。 そこで、今回のテーマは、「出力専用だったらいいのか」です。

実験回路

今回、とりあげたマイコンは、またまたMC9RS08KA8です。 このマイコンは、1.8Vから5.5Vまでの広範囲にわたる電源電圧に対応しています。 今回の実験では、LCDモジュールには、5.1Vのニッケル水素電池を使用しました。 そして、5.1V電源から3.3Vの3端子レギュレータ"TA48M033"を使用して作った3.3V電源をマイコンに供給しています。

今回の実験は、「LCDモジュールにマイコンの出力ポートを接続したらどうなるか。」というのがテーマなので、マイコン側はポートを出力に設定したら「無限ループ」プログラムを実行させてムダに時間をすごさせます。 各端子の設定は、以下のとおりです。

MC9RS08KA8SD1602
#Pin NameOutput#Pin Name
15PTA1LOW4RS
14PTA2LOW5R/W
13PTA3LOW6E
8PTB4LOW11DB4
7PTB5LOW12DB5
6PTB6HIGH13DB6
5PTB7HIGH14DB7

この状態でLCDモジュールの端子とマイコンの端子との間に流れる電流を検出したいので、これらの端子は1kΩの抵抗でつなぎました。

LOW出力の場合

LcdPullupLeak2Low.png

電源を投入して、各端子の電圧を確認しました。 まずは、"LOW"出力の場合からです。 1kΩの抵抗の両端には、0.11Vの電位差があるので、LCDモジュールからMCUに対して100µAの電流が流れていることがわかります。

HIGH出力の場合

LcdPullupLeak2High.png

つぎは、"HIGH"出力の場合です。 1kΩの抵抗の両端には、0.07Vの電位差があるので、LCDモジュールからMCUに対して70µAの電流が流れていることがわかります。

この状態では、ポート出力の電圧はわずかに高くなっているはずです。 このような状態でポートに流し込める電流値は、データ・シートの "DC injection current" という項目に記載されています。 MC9RS08KA8 の場合には、ポートあたり 0.2mA、MCUあたり 0.8mA となっています。 もし、もっと抵抗値が低ければ、仕様書の値を超えてしまう可能性があります。

今回のまとめ

今回の実験では、ポート出力の電圧が最大定格の範囲をはずれることはありませんでした。 しかしながら、LCDモジュールからMCUに定常的に電流が流れてしまうことがわかりました。

このときに流れる電流は、1kΩの抵抗を使ったときに100µA前後になります。 もし、もっと低い抵抗を使うとさらに多くの電流が流れることが予想され、その場合には仕様書に記載された値を満たさない可能性があります。

また、LCDモジュールを使う目的の一つは、電流消費を抑えることだと思いますので、100µAが無視できないというアプリケーションでは注意すべきだろうと考えます。

次回予告

これまでは、LCDモジュールの電気的特性に着目してきました。 次回は、ソフトウェアを書いてみます。

参考文献

トランジスタ技術 (Transistor Gijutsu) 2008年 07月号 [雑誌]

トランジスタ技術 (Transistor Gijutsu) 2008年 07月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: CQ出版
  • 発売日: 2008/06/10
  • メディア: 雑誌
Interface (インターフェース) 2009年 02月号 [雑誌]

Interface (インターフェース) 2009年 02月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: CQ出版
  • 発売日: 2008/12/25
  • メディア: 雑誌
HCS08 Unleashed: Designer's Guide to the HCS08 Microcontrollers

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  • 作者: Fabio Pereira
  • 出版社/メーカー: Booksurge Llc
  • 発売日: 2007/11/13
  • メディア: ペーパーバック

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コメント 2

gomisai

noritanさん、こんばんは。
まさか本当に実験していただけるとは!
ありがとうございます。

> また、LCDモジュールを使う目的の一つは、電流消費を抑えることだと思いますので、
どうせ流れ込んだ電流は3.3V系の負荷で消費されるので、かえって三端子レギュレータの負担が減ってめでたしめでたし・・・

・・・と書こうと思って気づいたのですが、出力端子からVDDに流れる電流の合計が3.3V系のトータル負荷電流より大きくなってしまうと、三端子レギュレータの制御から外れてしまいますね。

とするとやはり、
> 100μAが無視できないというアプリケーションでは注意すべきだろうと考えます。
ですね。
by gomisai (2009-03-22 03:17) 

noritan

コメントありがとうございます。

ポートから流入した電流の行き先については、参考文献の "HCS08 Unleashed" のI/Oポートの章にも記述があって、マイコンの消費電流以上の電流が流れ込んだらレギュレータの制御から外れてしまうと書いてあります。

特に注意したいのは、STOPモード状態で、消費電流は100uAよりも低いはずです。そんな場合は、シャント・レギュレータのような引き込み型のレギュレータを使うと解決するでしょう。ただ、STOPモードまで使いたいアプリケーションでの解決策にシャント・レギュレータは使えませんよね。

by noritan (2009-03-22 09:22) 

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