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ステップアップコンバータ HT77xxA を規格外で使うお話 (1) [電子工作]このエントリーを含むはてなブックマーク#

秋月電子通商で,三端子ステップアップコンバータ HT77xxA を買ってきました.簡単に昇圧型コンバータが構成できる便利な一品です.でも,単に決められた電圧を発生させるだけでは面白くないので,回路例に無い使い方を考えてみました.

この記事は,メーカが想定している使用例に従わない方法で半導体を使用した,私の個人的な実験メモです.このようにメーカが推奨しない使い方をした場合,結果について誰も保証することはできません.そのため,ご自身の責任の範囲で実験する以外の用途には使用なさらないでください.また,この記事で述べた使い方について,メーカに質問することもご遠慮ください.

メーカが推奨する使い方

このステップアップコンバータのメーカである HOLTEK では, HT77xxA という型番のステップアップコンバータICを提供しています.型番の "xx" の部分には,コンバータICの出力電圧が入ります.つまり,本来,このICは,定電圧出力を想定したものです.

HT77xx-01.png

使い方は,いたって簡単です.図のように,コンデンサ2個,ダイオード1個,コイル1個をつなぐだけで,決められた電圧の出力が得られます.最大出力電流は,200mAとされています.

メーカの使用例に従っておけば,よっぽどヘタな配線の引き回しをしないかぎり,所望の出力が得られます.

出力電圧を決める仕組み

HT77xx-02.png

このICでは,昇圧型と呼ばれる回路方式を使用しています. "LX" 端子に内蔵された MOSFET トランジスタが ON/OFF (スイッチング)することによって,コイルに流れる電流を制御し,高電圧を発生させます.発生した高電圧は,ダイオードを介して出力コンデンサに蓄積されます. "VOUT" 端子で,出力コンデンサの電圧を監視して, MOSFET トランジスタのスイッチングにフィードバックをかけます.

フィードバックに分圧器を入れてみた

こういった仕組みなので,所望の出力電圧に達したときに, "VOUT" 端子の電圧が決められた電圧になるように回路を組んでやれば,設定電圧以外の出力も得られます.

HT77xx-03.png

この図は,ICの設定電圧(3.3V)の約1.5倍の出力電圧(4.8V)を発生させるための回路です.出力電圧を 1.0kΩ と 2.2kΩ の抵抗で分圧して "VOUT" 端子に与えます.分圧回路には約 1.5mA の電流が流れます.この電流は,あまり少なくすることが出来ません.それは, "VOUT" 端子がこの IC の電源にもなっており,動作時には実測値で0.02mA ほど電流を引き込むからです.

1.0kΩ の抵抗をもっと大きな値に変更すると,もっと大きな出力電圧が得られそうですが,実際に組んでみても,思い通りの電圧が得られません. 2.2kΩ の抵抗に交換して実測したところ, 6.6V の電圧を期待していたのに, 6.2V の出力しか得られませんでした.原因は, "LX" 端子の電圧が高くなりすぎたために,保護回路が動作したものと推測しています.つまり,この回路では,出力電圧を設定電圧の2倍にするのも難しいという結果となってしまいました.

参考文献

スイッチング電源設計入門

スイッチング電源設計入門

  • 作者: 佐藤 守男
  • 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
  • 発売日: 1998/11
  • メディア: 単行本

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